グランツール(英: Grand Tour、仏: Grands Tours、伊: Grande Giro、西: Grandes Vueltas、蘭: Grote Ronde)は、ヨーロッパで開催される自転車のプロロードレースのうちジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャの3つのステージレースの総称である。三大ツールともいう。
概要
ステージレースはジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャ以外にも数多存在するがこの3レースはいずれも実施期間及び走行距離がとりわけ長い。2013年現在、UCI競技規則で原則として定められている主な概要は
- 日程は15日以上23日以内。
- 競技区間の総走行距離は3500km以内。
- 日程の途中に2回の休息日を設けること、なお1回目の休息日は大会8日目以降に設定すること。
という過酷なもので、しかも平地・山岳・タイムトライアルというそれぞれ要求される能力が異なる種目で総合的な力を発揮できなければ良い成績を収められないという点において共通しており「最大・最高のステージレース」という意味合いから「グランツール」の名が冠せられている。それゆえ過酷さも他のレースとは桁違いであり、優勝することはもとより完走すること、果ては出場することさえ困難である。しかしその一方で知名度や賞金額も高いため、総合優勝者ともなれば最上級の賞賛が贈られるのはもちろんのこと出場するだけでも名誉なレースである。
中でもツール・ド・フランスはグランツールの中で最も歴史があり他の2レースと比較した場合、出場選手のレベルが相対的に高い。さらに知名度も高くロードレースに関心のない人もツールだけは特別に興味を持っていることが多く、大会期間中にテレビ中継等で観戦する人は世界で10億人を超すとも言われている。そのためツール・ド・フランスを「世界最大の自転車レース」と呼び、スポーツイベントとしてはオリンピックとサッカーワールドカップと同格の「世界三大スポーツ競技大会」と称されることもある[1]。
しかしながらツール・ド・フランスがグランツールの中で最も過酷なレースかというと必ずしもそうとは言えず、山岳コースの設定はジロ・デ・イタリアのほうが厳しいと見る人も多い。そのためツール・ド・フランスが「世界最大の自転車レース」ならジロ・デ・イタリアは「世界最高の自転車レース」と評されることがある[誰によって?]。
各グランツールの特徴
ツール・ド・フランスにおいては、「山岳コースではなるべく消耗が少ない走りに終始し、個人タイムトライアルで一気に勝負をつける」という戦略[2]を総合争いの選手が使う場合が多く、5連覇を達成したミゲル・インドゥラインはそうした走り方の典型であった。また1989年の大会で大逆転優勝を収めたグレッグ・レモンもプロローグを除くタイムトライアルで常に勝利した。
そのほかエディ・メルクスや、後にドーピング疑惑で優勝を剥奪されたランス・アームストロング、フロイド・ランディスら山岳で積極的に攻撃を仕掛けたことで有名な選手たちもタイムトライアルでは圧倒的な力を示している。逆に8度の表彰台を経験しながらも、ついに中央に立つことがなかったレイモン・プリドールや6度の総合2位を経験しているヨープ・ズートメルクは個人タイムトライアルで総合首位者に差を広げられるケースが多かった[3]。
グランツールの中で唯一、アルプスとピレネーの両方を走るレースでもある。
ジロ・デ・イタリアはツール・ド・フランスよりも山岳コースの設定回数が多く、またツール・ド・フランスより山岳コースの難度が高い傾向がある[4]。そのため山岳が得意な選手に有利な大会とされる[5][6]。場合によっては短距離ではあるが山を登るだけのステージ[7]もあり、ツールのように山でのロスを防ぎTTで勝負という展開には持ち込みにくい。
またツール・ド・フランスにおいてはポイント賞はスプリンター型の選手が獲得するのが常だが、2013年までのジロ・デ・イタリアは平坦と山岳を区別しないポイント制度であったため、総合成績上位のクライマーやオールラウンダーの選手が獲得するケースも少なくなかった(2020年までのブエルタにも同様の傾向があった)。
1970年代から1990年代半ばの総合優勝者については選手の国籍が多様化していたが、ブエルタ・ア・エスパーニャが1995年に従来の春開催から夏場の開催へと移行したことやツール・ド・フランス7連覇中時代にランス・アームストロングがジロを回避しツール一本に照準を定める形を取っていたことから、それに倣う選手が増加しはじめた。ちなみに1996年に優勝したパヴェル・トンコフ(ロシア)以降、2008年にアルベルト・コンタドール(スペイン)が優勝するまでイタリア国籍以外の優勝者が出ていなかった。
山がちなスペインの地形上、しばしば厳しい勾配の激坂が登場する(2008年には最大23.6%、1km平均でも20%オーバーというステージもあった)。それに加えTTが短い(15km台のTTが設定された年もある)、山岳山頂ゴールステージそのものが多い(2013年には全21ステージの半数以上にあたる11ステージが山頂ゴールに設定された)、平坦ステージでも150km台と短いステージが多く大逃げが決まりにくいなどあり、ジロ・デ・イタリア以上に山を登れるクライマー系に近いライダーが総合上位へ来やすい。年によってはTTでライバルに先着を許したのにもかかわらず総合順位では上位に来るというライダーも少なくない[8]。
かつて春期開催だった頃はジロ・デ・イタリアと開催期間が近い、ないし重なってしまうという日程的な問題があり有力なオールラウンダーやクライマーはジロ・デ・イタリアやその後のツール・ド・フランスに回ることも少なくなかった。一方、有力スプリンターのなかにはブエルタ・ア・エスパーニャを選択する選手もおりスプリンタータイプの選手が総合優勝を果たすこともあった。
今のように秋口の開催になってからは9月末に行われる世界選手権への調整レースと割り切り、最初から2週目途中まで走りきり計画的なリタイアを決行する選手も多いため、最終日にはプロトンが150人程度に減っている事も珍しくない。
グランツールにおける主な記録
顕著な記録
グランツールとしての公式的記録に関する事項は主に完全制覇(全ての大会で総合優勝を果たすこと)、同一年度に2つ以上大会を制覇すること、同一大会における主要3部門(総合優勝、ポイント賞、山岳賞)獲得、同一年度における全大会区間優勝達成などに集約されるが、達成されたこと自体が困難であるという意味合いから同一年度にツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリアの2つのグランツールレース及び、ワンデイレースである世界選手権のいわゆるトリプルクラウンを達成した場合についても公式的記録事項とみなす場合がある。
顕著な生涯記録
全グランツール総合優勝達成者
全ての大会で総合優勝を果たした選手。過去に7人の達成者がいる(達成順に列挙)。
- ジャック・アンクティル( フランス)
- フェリーチェ・ジモンディ( イタリア)
- エディ・メルクス( ベルギー)
- ベルナール・イノー( フランス)
- アルベルト・コンタドール( スペイン)
- ヴィンチェンツォ・ニバリ( イタリア)
- クリス・フルーム( イギリス)
連続全グランツール総合優勝達成者
同一年度における全グランツール総合優勝達成者は2018年シーズン終了時点で1人もいないが[9]、年をまたいだ場合、過去に3人の達成者がいる。 (達成順に列挙)。
- エディ・メルクス( ベルギー) - 4
- ベルナール・イノー( フランス) - 3
- クリス・フルーム( イギリス) - 3
出場機会連続総合優勝記録
- エディ・メルクス( ベルギー) - 10
- ジャック・アンクティル( フランス) - 5
- ミゲル・インドゥライン( スペイン) - 5
- ベルナール・イノー( フランス) - 4(2回)
- アルベルト・コンタドール( スペイン) - 4
- クリス・フルーム( イギリス) - 3
顕著な年間記録
「ダブルツール」に関連する記録
「ダブルツール達成」とは1949年にファウスト・コッピが初めて同一年度にツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアで総合優勝を達成したことに起因して、以後もツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリアの2つのレースを同一年度に制することに対する俗称として用いられてきた。しかし現在はブエルタ・ア・エスパーニャを含めた3つのグランツールレースのうち、同一年度に2つのレースを制覇したことへの意味合いに変わりつつある。
なお、ブエルタ・ア・エスパーニャは1994年までは春期(おおむね4~5月)開催、1995年以後が夏期(8~9月)開催。
ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリア
過去に7人の達成者がいる(達成順に列挙)。
- ファウスト・コッピ( イタリア)
- ジャック・アンクティル( フランス)
- エディ・メルクス( ベルギー)
達成回数 | 達成年度 |
3回 | 1970年 1972年 1974年 |
- ベルナール・イノー( フランス)
- ステファン・ロッシュ( アイルランド)
- ミゲル・インドゥライン( スペイン)
- マルコ・パンターニ( イタリア)
ツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャ
過去に3人の達成者がいる(達成順に列挙)。
- ジャック・アンクティル( フランス)
- ベルナール・イノー( フランス)
以下はブエルタが8〜9月開催に移行してツールと連続した大会になった以後の達成者。
- クリス・フルーム ( イギリス)
ジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャ
過去に3人の達成者がいる(達成順に列挙)。
- エディ・メルクス( ベルギー)
- ジョヴァンニ・バッタリン( イタリア)
以下はブエルタが8〜9月開催に移行してツールを跨いだ大会になって以後の達成者。
- アルベルト・コンタドール( スペイン)
同一レース主要3部門獲得(完全優勝)者
同一レース主要3部門獲得とは総合成績、ポイント賞、山岳賞の3つの賞について同一レースでそのいずれにおいても1位になることを指す(いわゆる完全優勝)。過去に3人の達成者がいる(達成順に列挙)。
- エディ・メルクス( ベルギー)
大会名 | 達成年度 |
ジロ・デ・イタリア | 1968年 |
ツール・ド・フランス | 1969年 |
- トニー・ロミンゲル( スイス)
大会名 | 達成年度 |
ブエルタ・ア・エスパーニャ | 1993年 |
- ローラン・ジャラベール( フランス)
大会名 | 達成年度 |
ブエルタ・ア・エスパーニャ | 1995年 |
同一年度全グランツール区間優勝達成者
過去に3人の達成者がいる(達成順に列挙)。
- ミゲル・ポブレット( スペイン)
- ピエリーノ・バフィ( イタリア)
- アレサンドロ・ペタッキ( イタリア)
その他、2006年にカルロス・サストレがチームタイムトライアルを含んだ同一年度全大会ステージ優勝を達成している。
なお、グランツールの山岳賞に関連する項目は山岳賞、ポイント賞に関連する項目はポイント賞を参照のこと。
「トリプルクラウン」に関連する記録
ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリア両レースの総合優勝に加え、世界選手権ロードレースの個人ロードレース種目も併せて同一年度に制覇することを俗に「トリプルクラウン」と呼ぶことがある。過去に2人の達成者がいる(達成順に列挙)。
- エディ・メルクス( ベルギー)
- ステファン・ロッシュ( アイルランド)
その他、同一年での制覇でない生涯三冠制覇選手として、ファウスト・コッピ(イタリア)、フェリーチェ・ジモンディ(イタリア)、ベルナール・イノー(フランス)の3名、かつ世界選手権ロードレースの個人ロードレースでなく個人タイムトライアルで優勝した選手として、ミゲル・インドゥライン(スペイン)がいる。また、同一年制覇ながら世界選手権をトラック(個人追い抜き)で優勝した選手にファウスト・コッピ(イタリア)がいる。
総合優勝回数ランキング
順位 | 選手名 | 通算 | ツール・ド・フランス | ジロ・デ・イタリア | ブエルタ・ア・エスパーニャ |
1 | エディ・メルクス | 11 | 5 (1969, 1970, 1971, 1972, 1974) | 5 (1968, 1970, 1972, 1973, 1974) | 1 (1973) |
2 | ベルナール・イノー | 10 | 5 (1978, 1979, 1981, 1982, 1985) | 3 (1980, 1982, 1985) | 2 (1978, 1983) |
3 | ジャック・アンクティル | 8 | 5 (1957, 1961, 1962, 1963, 1964) | 2 (1960, 1964) | 1 (1963) |
4 | ファウスト・コッピ | 7 | 2 (1949, 1952) | 5 (1940, 1947, 1949, 1952, 1953) | |
ミゲル・インドゥライン | 7 | 5 (1991, 1992, 1993, 1994, 1995) | 2 (1992, 1993) | |
アルベルト・コンタドール | 7 | 2 (2007, 2009) | 2 (2008, 2015) | 3 (2008, 2012, 2014) |
クリス・フルーム | 7 | 4 (2013, 2015, 2016, 2017) | 1 (2018) | 2 (2011, 2017) |
8 | ジーノ・バルタリ | 5 | 2 (1938, 1948) | 3 (1936, 1937, 1946) | |
アルフレッド・ビンダ | 5 | | 5 (1923, 1925, 1927, 1928, 1929) | |
フェリーチェ・ジモンディ | 5 | 1 (1965) | 3 (1967, 1969, 1976) | 1 (1968) |
11 | トニー・ロミンゲル | 4 | | 1 (1995) | 3 (1992, 1993, 1994) |
ロベルト・エラス | 4 | | | 4 (2000, 2003, 2004, 2005[10]) |
ヴィンチェンツォ・ニバリ | 4 | 1 (2014) | 2 (2013, 2016) | 1 (2010) |
プリモシュ・ログリッチ | 4 | | 1 (2023) | 3 (2019, 2020, 2021) |
15 | ルイゾン・ボベ | 3 | 3 (1953, 1954, 1955) | | |
ジョヴァンニ・ブルネーロ | 3 | | 3 (1921, 1922, 1926) | |
ペドロ・デルガド | 3 | 1 (1988) | | 2 (1985, 1989) |
ローラン・フィニョン | 3 | 2 (1983, 1984) | 1 (1989) | |
カルロ・ガレッティ | 3 | | 3 (1910, 1911, 1912) | |
シャルリー・ゴール | 3 | 1 (1958) | 2 (1956, 1959) | |
グレッグ・レモン | 3 | 3 (1986, 1989, 1990) | | |
フィオレンツォ・マーニ | 3 | | 3 (1948, 1951, 1955) | |
フィリップ・ティス | 3 | 3 (1913, 1914, 1920) | | |
タデイ・ポガチャル | 3 | 2 (2020, 2021) | 1 (2024) | |
25 | デニス・メンショフ | 2 | | 1 (2009) | 1 (2007)[10] |
フランコ・バルマミオン | 2 | | 2 (1962, 1963) | |
イヴァン・バッソ | 2 | | 2 (2006, 2010) | |
ジョヴァンニ・バッタリン | 2 | | 1 (1981) | 1 (1981) |
フリアン・ベレンデロ | 2 | | | 2 (1941, 1942) |
オッタヴィオ・ボテッキア | 2 | 2 (1924, 1925) | | |
フスターフ・デロール | 2 | | | 2 (1935, 1936) |
ニコラ・フランツ | 2 | 2 (1927, 1928) | | |
ホセ・マヌエル・フエンテ | 2 | | | 2 (1972, 1974) |
イヴァン・ゴッティ | 2 | | 2 (1997, 1999) | |
ヤン・ヤンセン | 2 | 1 (1968) | | 1 (1967) |
ユーゴ・コブレ | 2 | 1 (1951) | 1 (1950) | |
フィルマン・ランボー | 2 | 2 (1919, 1922) | | |
アンドレ・ルデュック | 2 | 2 (1930, 1932) | | |
シルヴェール・マース | 2 | 2 (1936, 1939) | | |
アントナン・マーニュ | 2 | 2 (1931, 1934) | | |
ルイス・オカーニャ | 2 | 1 (1973) | | 1 (1970) |
マルコ・パンターニ | 2 | 1 (1998) | 1 (1998) | |
ルシアン・プティブルトン | 2 | 2 (1907, 1908) | | |
ロジェ・パンジョン | 2 | 1 (1967) | 1 (1969) | |
ステファン・ロッシュ | 2 | 1 (1987) | 1 (1987) | |
パオロ・サヴォルデッリ | 2 | | 2 (2002, 2005) | |
ジュゼッペ・サロンニ | 2 | | 2 (1979, 1983) | |
ジルベルト・シモーニ | 2 | | 2 (2001, 2003) | |
ベルナール・テヴネ | 2 | 2 (1975, 1977) | | |
ヤン・ウルリッヒ | 2 | 1 (1997) | | 1 (1999) |
ジョヴァンニ・ヴァレッティ | 2 | | 2 (1938, 1939) | |
ヨープ・ズートメルク | 2 | 1 (1980) | | 1 (1979) |
アレックス・ツェーレ | 2 | | | 2 (1996, 1997) |
ナイロ・キンタナ | 2 | | 1 (2014) | 1 (2016) |
エガン・ベルナル | 2 | 1 (2019) | 1 (2021) | |
ヨナス・ヴィンゲゴー | 2 | 2 (2022, 2023) | | |
グランツール歴代総合優勝者
脚注
- ^ 『2019ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムを開催します』(プレスリリース)さいたま市、2019年4月15日。https://www.city.saitama.jp/006/014/008/003/008/001/p064756_d/fil/2019kaisaikettei.pdf。2019年10月9日閲覧。 8ページ参照。
- ^ ジャック・アンクティルが確立したとされる
- ^ 詳細は1961年から1982年頃までのツール・ド・フランス各年度の項目を参照。
- ^ 例えばツールでしばしば山岳ステージで登場するラルプ・デュエズは登坂距離15.5kmで平均勾配7.9%、最大勾配11.5%【山岳チェック】第16ステージ、ラルプ・デュエズ、モン・ヴァントゥは登坂距離21.1km、平均勾配7.6%、最大勾配10.6%コースプロフィール。これに対し、2007年のジロで登場したゾンコラン峠は登坂距離10.1km、平均勾配11.9%、最大勾配22%コースプロフィール、2008年の第16ステージ山岳個人TTで登場したプラン・デ・コロネスは登坂距離12.85km、平均勾配8.4%、最大勾配24%、さらに後半5kmは未舗装路になっているコースプロフィールなど、登坂距離は短いものの勾配の厳しい山岳が多く登場する。
- ^ 2001年、2003年のジルベルト・シモーニ、2004年のダミアーノ・クネゴなど近年もピュアクライマーとされる選手が総合優勝した例がある。シモーニをクライマーとしている記事の例 クネゴをクライマーとしている記事の例
- ^ ちなみにジロ・デ・イタリアで山岳賞が設けられたのは1933年。ツール・ド・フランスも同年に最初に山岳賞が設けられたが、開催時期の点でグランツールにおける最初の山岳賞制定はジロ・デ・イタリアということになる。初代山岳賞受賞者はアルフレッド・ビンダであるが、同時に5度目の総合優勝を達成。過去4回の総合優勝を達成した際にも山岳コースでは圧倒的な強さを示している。
- ^ 2008年第16ステージに設定された長さ12.9km、最大傾斜24%の個人TT。2009年第17ステージ、途中に1つ大きな下りがあるがほぼスタート~ゴール間83kmが上りのみという日も登場。
- ^ 2009年の総合優勝者アレハンドロ・バルベルデは第1ステージの個人TTでは1秒先着しているが、他2つの個人TTで2位サムエル・サンチェス、3位カデル・エヴァンスにかなりの差をつけられている。
- ^ 同一年度における全グランツール完走を達成する選手自体が、年に1名か2名いるかどうかである。2011年のブエルタから2018年のジロまでグランツール20大会連続完走を果たしているアダム・ハンセンは「鉄人」の愛称で親しまれている。
- ^ a b c 2005年のブエルタの総合首位は当初ロベルト・エラスだったが、レース後行われたドーピング検査の結果失格となり、同2位のデニス・メンショフが繰り上げ優勝となった。ただし、2012年12月21日、スペイン最高裁判所は、ドーピング検査の手続きに不適切があった、というエラスの訴えを認め、2005年のブエルタ優勝の剥奪処分を取り消し、再びエラスを優勝とする判決を下している。(検査手順不備によりエラスの処分が撤回 2005年ブエルタ総合優勝のタイトルが戻る - シクロワイアード2012年12月22日付。)これに基づけばエラスの総合優勝回数は4回、メンショフは2回となる。
- ^ この年はチーム単位で優勝を争う方式で開催され、アタラ・ダンロップ(英語版)がチームとして優勝。個人優勝表彰としてはカルロ・ガレッティ 、ジョヴァンニ・ミケレット、エベラルド・パヴェージの3人が対象。したがってカルロ・ガレッティがジロ・デ・イタリア史上初の総合3連覇を達成した形となる。
- ^ 後日自身の口から当時禁止薬物を使用していたという告白がなされ、それに基づき国際自転車競技連合(UCI)がマイヨジョーヌの返還を求めている。当該記事
- ^ a b c d e f g ドーピング違反より抹消。
- ^ 当初総合1位だったフロイド・ランディスから多数の禁止薬物が検出されたことからランディスの総合優勝は保留とされ、その後公聴会などの調査が続けられた。1年以上に亘る調査の結果、2007年9月20日に「アメリカ合衆国反ドーピング機関」(USADA)が後日ランディスの総合1位記録を取り消し、21日には、UCIが正式にランディスの失格とオスカル・ペレイロの優勝を認定し優勝が決定。同年10月15日に総合ディレクターのクリスティアン・プリュドムより優勝ジャージ(マイヨ・ジョーヌ)が授与された。当該記事
- ^ フアン・ホセ・コーボの総合優勝はドーピング確定により取り消され、総合2位だったフルームの繰り上げ優勝となった。コボのアンチ・ドーピング違反処分が確定し、ブエルタ・ア・エスパーニャ2011はフルームが繰り上げ総合優勝 - cyclesports.jp 2019.07.18
関連項目
- 山岳賞
- ポイント賞 (グランツール)
- クラシック (ロードレース)
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部門賞 ("ジャージ") | 現在 | |
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過去 | - パフォーマンス (maillot du combiné)
- 中間スプリント (maillot rouge)
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一覧・関連 | |
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